クエン酸ガリウム-Ga67注射液


作成又は改訂年月

**2016年4月改訂(第7版)
*2011年1月改訂

日本標準商品分類番号

874300

薬効分類名

放射性医薬品

承認等

販売名
クエン酸ガリウム-Ga67注射液

販売名コード

4300428A1054

承認・許可番号

承認番号
20300AMZ01004
商標名
Gallium Citrate-Ga67 Injection

薬価基準収載年月

1991年12月

販売開始年月

1992年2月

貯法・使用期限等

貯法
(1)室温保存
(2)放射線を安全に遮できる貯蔵設備(貯蔵箱)に保存
有効期間
検定日から3日間
基準名
日本薬局方
クエン酸ガリウム(67Ga)注射液

規制区分

処方箋医薬品注)
注)注意−医師等の処方箋により使用すること。

組成

1シリンジ(容量1.0mL)中 クエン酸ガリウム(67Ga) 74MBq(検定日時)
添加物:1シリンジ(容量1.0mL)中 クエン酸ナトリウム水和物 2mg、ベンジルアルコール 9.0μL、塩酸 適量、水酸化ナトリウム 適量、生理食塩液 適量
1シリンジ(容量1.5mL)中 クエン酸ガリウム(67Ga) 111MBq(検定日時)
添加物:1シリンジ(容量1.5mL)中 クエン酸ナトリウム水和物 3mg、ベンジルアルコール 13.5μL、塩酸 適量、水酸化ナトリウム 適量、生理食塩液 適量
1シリンジ(容量2.0mL)中 クエン酸ガリウム(67Ga) 148MBq(検定日時)
添加物:1シリンジ(容量2.0mL)中 クエン酸ナトリウム水和物 4mg、ベンジルアルコール 18.0μL、塩酸 適量、水酸化ナトリウム 適量、生理食塩液 適量
1シリンジ(容量2.5mL)中 クエン酸ガリウム(67Ga) 185MBq(検定日時)
添加物:1シリンジ(容量2.5mL)中 クエン酸ナトリウム水和物 5mg、ベンジルアルコール 22.5μL、塩酸 適量、水酸化ナトリウム 適量、生理食塩液 適量
1バイアル(容量0.5mL)中 クエン酸ガリウム(67Ga) 37MBq(検定日時)
添加物:1バイアル(容量0.5mL)中 クエン酸ナトリウム水和物 1mg、ベンジルアルコール 4.5μL、塩酸 適量、水酸化ナトリウム 適量、生理食塩液 適量
1バイアル(容量1.0mL)中 クエン酸ガリウム(67Ga) 74MBq(検定日時)
添加物:1バイアル(容量1.0mL)中 クエン酸ナトリウム水和物 2mg、ベンジルアルコール 9.0μL、塩酸 適量、水酸化ナトリウム 適量、生理食塩液 適量
1バイアル(容量1.5mL)中 クエン酸ガリウム(67Ga) 111MBq(検定日時)
添加物:1バイアル(容量1.5mL)中 クエン酸ナトリウム水和物 3mg、ベンジルアルコール 13.5μL、塩酸 適量、水酸化ナトリウム 適量、生理食塩液 適量
1バイアル(容量2.0mL)中 クエン酸ガリウム(67Ga) 148MBq(検定日時)
添加物:1バイアル(容量2.0mL)中 クエン酸ナトリウム水和物 4mg、ベンジルアルコール 18.0μL、塩酸 適量、水酸化ナトリウム 適量、生理食塩液 適量
1バイアル(容量2.5mL)中 クエン酸ガリウム(67Ga) 185MBq(検定日時)
添加物:1バイアル(容量2.5mL)中 クエン酸ナトリウム水和物 5mg、ベンジルアルコール 22.5μL、塩酸 適量、水酸化ナトリウム 適量、生理食塩液 適量
1バイアル(容量3.0mL)中 クエン酸ガリウム(67Ga) 222MBq(検定日時)
添加物:1バイアル(容量3.0mL)中 クエン酸ナトリウム水和物 6mg、ベンジルアルコール 27.0μL、塩酸 適量、水酸化ナトリウム 適量、生理食塩液 適量
1バイアル(容量4.0mL)中 クエン酸ガリウム(67Ga) 296MBq(検定日時)
添加物:1バイアル(容量4.0mL)中 クエン酸ナトリウム水和物 8mg、ベンジルアルコール 36.0μL、塩酸 適量、水酸化ナトリウム 適量、生理食塩液 適量
1バイアル(容量4.5mL)中 クエン酸ガリウム(67Ga) 333MBq(検定日時)
添加物:1バイアル(容量4.5mL)中 クエン酸ナトリウム水和物 9mg、ベンジルアルコール 40.5μL、塩酸 適量、水酸化ナトリウム 適量、生理食塩液 適量
1バイアル(容量5.0mL)中 クエン酸ガリウム(67Ga) 370MBq(検定日時)
添加物:1バイアル(容量5.0mL)中 クエン酸ナトリウム水和物 10mg、ベンジルアルコール 45.0μL、塩酸 適量、水酸化ナトリウム 適量、生理食塩液 適量

性状

外観
無色澄明の液
pH
6.0〜8.0
浸透圧比(生理食塩液に対する比)
約1

効能又は効果/用法及び用量

1.
悪性腫瘍の診断
2.
下記炎症性疾患における炎症性病変の診断
腹部膿瘍、肺炎、塵肺、サルコイドーシス、結核、骨髄炎、び漫性汎細気管支炎、肺線維症、胆炎、関節炎など

用法及び用量

1.
腫瘍シンチグラフィ
本品を、体重1kgあたり1.11〜1.48MBq静注し、24〜72時間後に被検部をシンチレーションカメラまたはシンチレーションスキャナで撮像または走査することによりシンチグラムをとる。
なお、投与量は、年齢、体重により適宜増減する。
2.
炎症シンチグラフィ
本品を、体重1kgあたり1.11〜1.85MBq静注し、48〜72時間後に被検部をシンチレーションカメラまたはシンチレーションスキャナで撮像または走査することによりシンチグラムをとる。
必要に応じて投与後6時間像をとることもできる。
なお、投与量は、年齢、体重により適宜増減する。

シリンジ入り製品使用方法
1)
シールを取り、鉛容器の蓋をはずす。
2)
シリンジが鉛容器に入ったままの状態でプランジャーロッドをねじ込む(図1)。
3)
プランジャーロッドを持って鉛容器から取り出す(図2)。
4)
シリンジの先端のゴムキャップをはずし、両頭針の短い方を取りつける。このとき長針側先端のカット面が投与時に上を向くように取りつける(図3)。
5)
患者に投与する(図4)。
raster
〔注意事項〕
○両頭針を取りつける際、プランジャーロッドを押さないようにして下さい。
○シリンジ中にごくわずかに気泡が含まれている場合があります。注射液を投与してもこの気泡は通常シリンジ内に残りますが、誤って投与することのないよう気泡の位置に注意しながら投与して下さい。
〔廃棄の方法〕
注射針にカバーをつけた後、針をはずす。次にプランジャーロッドを取りつけた時と逆の方向に回し、取りはずす。
フランジキャップを回して取りはずし、シールドからシリンジを抜取り廃棄する。

使用上の注意

重要な基本的注意

診断上の有益性が被曝による不利益を上回ると判断される場合にのみ投与することとし、投与量は最小限度にとどめること。

副作用

副作用等発現状況の概要

承認前の臨床試験では、総症例326例中、副作用は認められなかった。
承認後の調査では、3,167症例中、副作用は認められなかった。
(再審査対象外品目)
以下の副作用は、自発的に報告されたものである。

その他の副作用

1.
過敏症
頻度不明※
蕁麻疹様紅斑、そう痒感、発疹、発赤、全身紅斑、湿疹

2.
循環器
頻度不明※
徐脈、血圧低下

3.
消化器
頻度不明※
腹部膨満感、悪心、嘔吐、口内疼痛、舌痛

4.
その他
頻度不明※
発熱、全身怠、冷汗、上腕部痛、めまい、気分不良、顔面潮紅
※自発報告につき頻度不明

高齢者への投与

一般に高齢者では生理機能が低下しているので、患者の状態を十分に観察しながら慎重に投与すること。

妊婦、産婦、授乳婦等への投与

妊婦又は妊娠している可能性のある婦人及び授乳中の婦人には、原則として投与しないことが望ましいが、診断上の有益性が被曝による不利益を上回ると判断される場合にのみ投与すること。また、クエン酸ガリウム(67Ga)は授乳している乳房に集積するため、授乳する場合は投与後2〜3週間程度の期間をとった方が望ましい1),2)

小児等への投与

1.
小児等に対する安全性は確立していない(現在までのところ、十分な臨床試験成績が得られていない)。
2.
**低出生体重児、新生児に使用する場合には十分注意すること。[外国において、ベンジルアルコールの静脈内大量投与(99〜234mg/kg)により、中毒症状(あえぎ呼吸、アシドーシス、痙攣等)が低出生体重児に発現したとの報告がある。本剤は添加剤としてベンジルアルコールを含有している。]

適用上の注意

1.
投与前
メシル酸デフェロキサミン投与中に本剤を投与する場合、メシル酸デフェロキサミンの投与はあらかじめ中止しておくこと(本剤とメシル酸デフェロキサミンがキレートを形成し、急速に尿中に排泄されるため、シンチグラムが得られない場合がある)3)
2.
撮像前及び撮像時
67Gaは腸管内へ排泄されるため腹部の病巣への集積と鑑別が困難となる場合がある。そのため、腹部診断には前処置として撮像前に十分な浣腸を施行する。また、浣腸禁忌の場合には経日的に撮像し、集積の移動の有無から診断する4)

その他の注意

1.
炎症性病変の診断に際しては、炎症巣の局在部位・活動性等、他の検査では十分な情報が得られない場合に施行すること。
2.
(社)日本アイソトープ協会医学・薬学部会放射性医薬品安全性専門委員会の「放射性医薬品副作用事例調査報告」において、まれに血管迷走神経反応(動悸、熱感など)、発熱、アレルギー反応(発赤、発疹など)、その他(舌しびれなど)があらわれることがあると報告されている。

薬物動態

クエン酸ガリウム(67Ga)の局所への集積機序に関しては未だ不明な点が多いが、静注後、その大部分は血清蛋白、特にtransferrinと結合して体内に分布する5),6)といわれている。
また、外国における報告では、静注されたクエン酸ガリウム(67Ga)は静注後24時間以内に投与量の約12%が主に腎臓から排泄され、それ以後は、腸管への排泄が主になり、最初の1週間で投与量の約1/3が排泄される6)。また、体内に残った約2/3のクエン酸ガリウム(67Ga)の分布は、投与量の6%が肝臓、1%が脾臓、2%が腎臓、24%が骨髄を含む骨、そして34%が軟部組織に分布する6)。さらに軟部組織でクエン酸ガリウム(67Ga)の集積が高いのは涙腺、唾液腺、乳腺などの分泌腺である7)

臨床成績

1.
悪性腫瘍の診断
悪性腫瘍の診断を目的とした215例の臨床試験の結果、145例(67.4%)で診断に有効であることが確認された。
2.
炎症性病変の診断
炎症性病変の診断を目的とした290例の臨床試験の結果、251例(86.6%)で診断に有効であることが確認された。

吸収線量
MIRD法により計算した吸収線量は次のとおりである。

臓器吸収線量(mGy/37MBq)
全身1.49
3.84
肝臓6.83
脾臓2.56
腎臓3.56
小腸5.47
大腸3.63
(自社データ)

有効成分に関する理化学的知見

1.
クエン酸ガリウム(67Ga)
分子式
C6H8O767Ga
分子量
259.13
化学構造式
raster
2.
67Gaの核物理学的特性
67Gaは周期律表第31番目の元素であるガリウムの放射性同位元素の一つであり、サイクロトロンにて68Zn(p,2n)67Ga等の反応によって生産される。
1)
物理的半減期
3.2612日
2)
主なγ線エネルギー
93.3keV(39.2%)、185keV(21.2%)、300keV(16.8%)
3)
減衰表
(下表参照)

経過時間(時間)残存放射能(%)経過時間(時間)残存放射能(%)経過時間(時間)残存放射能(%)
−72189.2496.54865.4
−66179.4694.85263.1
−60170.1893.25660.9
−54161.31091.56058.8
−48153.01289.96456.7
−42145.11488.36854.8
−36137.51686.87252.9
−30130.42083.87651.0
−24123.72480.98049.2
−18117.32878.08447.5
−12111.23275.38845.9
−6105.53672.79244.3
01004070.29642.7
298.24467.710041.2

包装

シリンジ入り:74、111、148、185MBq
バイアル入り:37、74、111、148、185、222、296、333、370MBq

主要文献及び文献請求先

主要文献

1)
Richard ET,et al:J Nucl Med 1976;17:1055−1056
2)
社団法人日本アイソトープ協会 ICRP勧告翻訳検討委員会.ICRP Publication 52 核医学における患者の防護;1990:23−24
3)
Nagamachi S,et al:Ann Nucl Med 1988;2:35−39
4)
利波紀久:臨床外科 1981;36:69−75
5)
石井千佳子,ほか:臨床放射線 1981;26:1087−1088
6)
Larson SM,et al:J Nucl Med 1973;14:208−214
7)
西川潤一:外科診療 1981;23:1083−1090

文献請求先

富士フイルムRIファーマ株式会社 製品情報センター
電話番号 0120-50-2620
*〒104-0031 東京都中央区京橋2-14-1 兼松ビル

製造販売業者等の氏名又は名称及び住所

製造販売元
富士フイルムRIファーマ株式会社
*〒104-0031 東京都中央区京橋2-14-1 兼松ビル