テクネMAAキット


作成又は改訂年月

**2016年4月改訂(第9版)
*2011年1月改訂

日本標準商品分類番号

874300

薬効分類名

放射性医薬品

承認等

販売名
テクネMAAキット

販売名コード

4300411A2020

承認・許可番号

承認番号
15200AMZ00437
商標名
Techne MAA Kit

薬価基準収載年月

1978年3月

販売開始年月

1977年6月

貯法・使用期限等

貯法
遮光・凍結保存(−20℃)
調製後は放射線を安全に遮蔽できる貯蔵設備(貯蔵箱)に保存
解凍後は冷蔵庫保存
有効期間
製造日から6箇月間
基準名
放射性医薬品基準
テクネチウム大凝集人血清アルブミン(99mTc)注射液

規制区分

生物由来製品
処方箋医薬品注)
注)注意−医師等の処方箋により使用すること。

組成

1バイアル(容量1mL)中大凝集人血清アルブミン2.1mg
添加物
1バイアル(容量1mL)中塩化スズ(II)二水和物 0.12mg、ベンジルアルコール 10.4mg、酢酸ナトリウム水和物 7.13mg、プロピレングリコール 82.9mg、塩酸 適量
本剤の成分である「大凝集人血清アルブミン(生物由来製品指定成分名)」には人血清アルブミン(採取国:日本、献血)が使用されている。

性状

外観
白色〜淡黄色の凍結された製剤
調製後注射液
テクネチウム大凝集人血清アルブミン(99mTc)注射液
外観(調製後注射液)
白色〜淡黄色の懸濁した水性の注射液
pH(調製後注射液)
4.5〜6.0
浸透圧比(調製後注射液)
1〜2(生理食塩液に対する比)
粒子径(調製後注射液)
90%以上が10〜60μmの範囲にあり、長径100μm以上の粒子を含まない。

一般的名称

テクネチウム大凝集人血清アルブミン(99mTc)
本剤は、貴重な血液を原料として製剤化されたものです。問診、感染症関連の検査等の安全対策を講じていますが、血液を原料としていることに由来する感染症の伝播等の危険性を完全に排除することはできないことから、疾病の診断上の必要性を十分に検討の上、必要最小限の使用にとどめるようお願いします。

効能又は効果/用法及び用量

肺シンチグラムによる肺血流分布異常部位の診断

用法及び用量

1.
テクネチウム大凝集人血清アルブミン(99mTc)注射液の調製
1)
フリーザーよりテクネMAAキットを取り出し、10〜20分間放置して室温に戻す。
2)
放薬基「過テクネチウム酸ナトリウム(99mTc)注射液」1〜9mLを本品バイアルに加える。
3)
10〜15秒間よく振り混ぜ、室温に15分間放置することにより、テクネチウム大凝集人血清アルブミン(99mTc)注射液が調製される。
2.
肺シンチグラフィー
上記によって得られたテクネチウム大凝集人血清アルブミン(99mTc)注射液をよく振り混ぜたのち注射筒にその37〜370MBqをとり被検者に静注する。静注30秒〜3分後にプローブ型シンチレーションスキャナー又はシンチカメラを用いてディテクターを体外より肺野部に向けて走査又は撮影することにより肺シンチグラムを得る。

使用上の注意

慎重投与

(次の患者には慎重に投与すること)
肺血管床の閉塞ないし狭窄が広範囲にあると考えられる患者[呼吸困難、チアノーゼなどが増強することがあるので、投与量を少なくし酸素吸入を行いながら、ゆっくり投与することが望ましい1)。]

重要な基本的注意

診断上の有益性が被曝による不利益を上回ると判断される場合にのみ投与することとし、投与量は最小限度にとどめること。

副作用

副作用等発現状況の概要

承認前の臨床試験では、総症例532例中、副作用は認められなかった。
承認後の調査では、7,169症例中、副作用は認められなかった。(再審査対象外品目)
以下の副作用は、自発的に報告されたものである。

その他の副作用

1.
過敏症
0.1%未満
発疹

2.
循環器
0.1%未満
低血圧、動悸、胸痛

3.
呼吸器
0.1%未満
チアノーゼ

4.
消化器
0.1%未満
悪心、嘔気

5.
その他
0.1%未満
失神

高齢者への投与

一般に高齢者では生理機能が低下しているので、患者の状態を十分に観察しながら慎重に投与すること。

妊婦、産婦、授乳婦等への投与

妊婦又は妊娠している可能性のある婦人及び授乳中の婦人には、原則として投与しないことが望ましいが、診断上の有益性が被曝による不利益を上回ると判断される場合にのみ投与すること。

小児等への投与

1.
小児等に対する安全性は確立していない(現在までのところ、十分な臨床試験成績が得られていない)。
2.
**低出生体重児、新生児に使用する場合には十分注意すること。[外国において、ベンジルアルコールの静脈内大量投与(99〜234mg/kg)により、中毒症状(あえぎ呼吸、アシドーシス、痙攣等)が低出生体重児に発現したとの報告がある。本剤は添加剤としてベンジルアルコールを含有している。]

適用上の注意

1.
調製後
本品は調製後6時間以内に投与すること。
2.
投与時
本品は投与前にバイアルを振り混ぜ、粒子を分散均一化すること。

その他の注意

(社)日本アイソトープ協会医学・薬学部会放射性医薬品安全性専門委員会の「放射性医薬品副作用事例調査報告」において、まれに血管迷走神経反応(血圧低下、顔面潮紅など)、アレルギー反応(発赤、発疹など)があらわれることがあると報告されている。

薬物動態

テクネチウム大凝集人血清アルブミン(99mTc)(99mTc-MAA)は粒子の長径が毛細血管の直径より大きいため、肘静脈より投与すると、最初に出会う肺の毛細血管を通過することができずに一時的に捕捉され、一過性の微小塞栓となって肺に選択的に集積する。肺内分布は、その領域に流れる肺動脈血流量に比例するので、血流欠損部には99mTc-MAAによる放射活性が認められず、シンチグラムを撮像することにより肺血流分布異常部位を検索することが可能となる。この微小塞栓は通常の投与量では正常人の場合、血管床の横断面部分の0.1%に塞栓を起こすにすぎない2),3)とされており、99mTc-MAA静注前後での肺機能にも変化はみられない3)。肺での放射活性は3時間後には約50%に低下するが、疾患により肺からのクリアランスに差がある4),5)と言われている。
吸収線量
MIRD法により計算した吸収線量は次のとおりである。

吸収線量の表

臓器吸収線量(mGy/37MBq)
全身0.17
1.48
肝臓0.55
腎臓3.64
脾臓0.57
睾丸0.30
卵巣0.25
(自社データ)

臨床成績

臨床試験の際、各種疾患患者の肺シンチグラフィを行い、診断に有効なシンチグラムが得られたものを有効例とした場合の有効率(有効例数/症例数)は次のとおりである。

臨床成績の表

疾患名有効例数/症例数有効率
肺結核135/13699.3%
肺癌110/11298.2%
気管支喘息28/28100%
閉塞性肺疾患10/10100%
大動脈炎症候群7/7100%
肺塞栓症6/6100%

有効成分に関する理化学的知見

1.
大凝集人血清アルブミン
生物学的製剤基準人血清アルブミンに熱変性をおこさせ凝集させたもの。
2.
99mTcの核物理学的特性
1)
物理的半減期
6.015時間
2)
主なγ線エネルギー
141keV(89.1%)
3)
減衰表
(下表参照)

減衰表

経過時間(時間)残存放射能(%)経過時間(時間)残存放射能(%)
−3141.31128.2
−2125.91225.1
−1112.21322.4
01001419.9
189.11517.8
279.41615.8
370.81714.1
463.11812.6
556.21911.2
650.12010.0
744.6218.9
839.8227.9
935.4237.1
1031.6246.3

取扱い上の注意

1.
本品の調製は無菌的に行い、また適当な鉛容器で遮蔽して行うこと。
2.
本品の調製の際、バイアル内に空気を入れないこと、またバイアル内を陽圧にしないこと。

包装

2バイアル
10バイアル

主要文献及び文献請求先

主要文献

1)
大柳光正,ほか:核医学 1979;16:927-931
2)
Subramanian G, et al:J Nucl Med 1972;13:790
3)
井沢豊春,ほか:日本胸部臨床 1974;33:474-477
4)
Monroe LA,et al:J Nucl Med 1974;15:192-194
5)
飯尾正明:基礎と臨床 1974;8:2973-2979

文献請求先

富士フイルムRIファーマ株式会社 製品情報センター
電話番号 0120-50-2620
*〒104-0031 東京都中央区京橋2-14-1 兼松ビル

製造販売業者等の氏名又は名称及び住所

製造販売元
富士フイルムRIファーマ株式会社
*〒104-0031 東京都中央区京橋2-14-1 兼松ビル