カーディオライト 第一


作成又は改訂年月

**2011年1月改訂(第10版)
*2010年11月改訂

日本標準商品分類番号

874300

日本標準商品分類番号等

再審査結果公表年月(最新)
2001年12月
効能又は効果追加承認年月(最新)
2010年2月
国際誕生年月
1987年12月

薬効分類名

放射性医薬品

承認等

販売名
カーディオライト 第一

販売名コード

4300439D1024

承認・許可番号

承認番号
20500AMY00127
商標名
Cardiolite Daiichi

薬価基準収載年月

1993年5月

販売開始年月

1993年6月

貯法・使用期限等

貯法
室温保存
調製後は、放射線を安全に遮できる貯蔵設備(貯蔵箱)に保存
*有効期間
製造日から24箇月間
基準名
放射性医薬品基準
ヘキサキス(2-メトキシイソブチルイソニトリル)テクネチウム(99mTc)注射液

規制区分

毒薬
処方箋医薬品注)
注)注意−医師等の処方箋により使用すること。

組成

1バイアル中テトラキス(2-メトキシイソブチルイソニトリル)銅(I)四フッ化ホウ酸1.0mg
添加物
塩化スズ(II)二水和物0.075mg、L-システイン塩酸塩一水和物1.0mg、クエン酸ナトリウム水和物2.6mg、D-マンニトール20.0mg、塩酸適量

性状

外観
白色の結晶性の粉末
調製後注射液
ヘキサキス(2-メトキシイソブチルイソニトリル)テクネチウム(99mTc)注射液
外観(調製後注射液)
無色澄明の液
pH(調製後注射液)
5.0〜6.0
浸透圧比(生理食塩液に対する比)(調製後注射液)
約1

一般的名称

ヘキサキス(2-メトキシイソブチルイソニトリル)テクネチウム(99mTc)

効能又は効果/用法及び用量

1.
心筋血流シンチグラフィによる心臓疾患の診断
2.
初回循環時法による心機能の診断
3.
副甲状腺シンチグラフィによる副甲状腺機能亢進症における局在診断

用法及び用量

1.
ヘキサキス(2-メトキシイソブチルイソニトリル)テクネチウム(99mTc)注射液の調製
本品に、日局「過テクネチウム酸ナトリウム(99mTc)注射液」185〜740MBq(1〜3mL)を加えて振り混ぜ、95〜99℃で15分間加熱した後、室温で15分間放冷する。
2.
心筋血流シンチグラフィによる心臓疾患の診断
通常、成人には、調製後の本品370〜555MBqを静脈より投与し、30分以降にガンマカメラを用いて心筋血流シンチグラムを得る。または、心電図に同期させてデータ収集を行い、心筋血流シンチグラムを得る。
なお、投与量は、年齢、体重及び検査方法によりそれぞれ適宜増減する。
3.
初回循環時法による心機能の診断
通常、成人には、調製後の本品740MBqを肘静脈より急速に投与し、直後より心RIアンギオグラムを得る。必要に応じ、収集したデータより駆出分画を算出する。また、心電図に同期させてデータ収集を行い、拡張末期像及び収縮末期像を得る。
なお、投与量は、年齢、体重及び検査方法によりそれぞれ適宜増減する。
4.
副甲状腺シンチグラフィによる副甲状腺機能亢進症における局在診断
〔ダブルフェーズ法〕
通常、成人には、調製後の本品370〜740MBqを静脈より投与し、投与後5〜15分(初期像)及び投与後2〜3時間(後期像)に頸部及び胸部を撮像してシンチグラムを得る。必要に応じて断層像を追加する。
〔サブトラクション法〕
過テクネチウム酸ナトリウム(99mTc)又はヨウ化ナトリウム(123I)による甲状腺シンチグラフィを実施後、通常、成人には、調製後の本品185〜600MBqを静脈より投与し、その10分後に撮像する。必要に応じて断層像を追加する。
なお、投与量は、年齢、体重及び検査方法によりそれぞれ適宜増減する。

用法及び用量に関連する使用上の注意

サブトラクション法実施時の甲状腺シンチグラフィは、過テクネチウム酸ナトリウム(99mTc)又はヨウ化ナトリウム(123I)の添付文書を参照の上、以下の要領で実施する。
1)
過テクネチウム酸ナトリウム(99mTc)を用いる場合
通常、成人には、日局「過テクネチウム酸ナトリウム(99mTc)注射液」74〜370MBqを静脈より投与し、頸部及び胸部の像を30分後に撮像する。
2)
ヨウ化ナトリウム(123I)を用いる場合
通常、成人には、日局「ヨウ化ナトリウム(123I)カプセル」3.7〜7.4MBqを経口投与し、頸部及び胸部の像を4時間後に撮像する。

使用上の注意

重要な基本的注意

診断上の有益性が被曝による不利益を上回ると判断される場合にのみ投与することとし、投与量は最小限度にとどめること。

副作用

副作用等発現状況の概要

承認前の臨床試験では、総症例782例中、副作用は447例(57.2%)に認められ、口内苦味感や金属臭446件(57.0%)、発熱1件(0.13%)であった。
〔承認時〕
承認後の使用成績調査では、5,196症例(高齢者2,701例、小児103例含む)中、副作用は1,062例(20.4%)に認められ、主な副作用は、口内苦味感や金属臭1,060件(20.4%)であった。
〔再審査終了時〕
効能追加時の臨床試験では、総症例89例中、副作用は63例(70.8%)に認められ、主な副作用は、口内苦味感や金属臭60件(67.4%)、頭痛5件(5.6%)であった。
〔効能追加時〕
以下の副作用は、上記調査において認められたもの、あるいは別途自発的に報告されたものである。

重大な副作用

まれにショック及び血管浮腫、呼吸困難等のアナフィラキシーがあらわれるとの報告があるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には適切な処置を行うこと。

その他の副作用

1.
過敏症
0.1%未満
蕁麻疹、そう痒感、顔面紅潮、発疹

2.
循環器
0.1%未満
ST変化、徐脈

3.
精神神経系
20%以上
口内苦味感や金属臭

4.
消化器
0.1%未満
嘔吐、嘔気、悪心

5.
その他
0.1%〜5%
頭痛

6.
その他
0.1%未満
発熱、血管痛、全身熱感、浮揚感、口渇、けいれん、意識消失、胸痛

高齢者への投与

一般に高齢者では生理機能が低下しているので、患者の状態を十分に観察しながら慎重に投与すること。

妊婦、産婦、授乳婦等への投与

妊婦又は妊娠している可能性のある婦人及び授乳中の婦人には、原則として投与しないことが望ましいが、診断上の有益性が被曝による不利益を上回ると判断される場合にのみ投与すること。

小児等への投与

小児等に対する安全性は確立していない(使用経験が少ない)。

その他の注意

1.
初回循環時法及び心筋血流シンチグラフィをともに行う必要のある患者においては、初回循環時法を行った後、本品投与30分以降に心筋血流シンチグラフィを併せて行うことができる。
2.
本品による副甲状腺シンチグラフィは、多腺性疾患において全ての病的副甲状腺を検出する能力には限界があることが知られている1)

薬物動態

調製後の有効成分ヘキサキス(2-メトキシイソブチルイソニトリル)テクネチウム(99mTc)(99mTc-MIBI)の心筋への集積は受動拡散によるものであり、ATP-ase輸送系を介する201Tlとは異なる1),2)。心筋による抽出率は約66%と報告されており3)201Tlの約85%に比しやや低値であるが、その初期分布は201Tlと同様に冠血流に比例し、一度心筋内に取り込まれると細胞内に長時間保持され、明らかな再分布はないことが確認されている4),5)
健常人の心筋への集積は投与後直ちに始まり、5分後で平均1.4%dose(安静時投与)、2時間後でも平均1.1%dose(安静時投与)と心筋によく保持されていた。また、肺及び肝における集積は、経時的に比較的速く減少し、投与5分後の心/肺比は2.0以上、心/肝比も投与1時間後には1.0以上となった。血中からの消失も速やかであった。排泄経路は腎及び肝胆道系であり、投与24時間までに25.4%dose(安静時投与)が尿中に排泄され、その他糞便中にも排泄された6)。なお、99mTc-MIBIは体内で分解されることなく排泄される。
吸収線量
MIRD法により計算した吸収線量は次のとおりである6)

吸収線量の表

臓器吸収線量(mGy/37MBq)
安静時
吸収線量(mGy/37MBq)
運動負荷時
全身0.0890.097
甲状腺0.130.10
心臓0.340.21
0.0450.056
肝臓0.140.094
胆のう0.560.19
脾臓0.110.088
腎臓0.620.41
小腸0.840.72
大腸上部0.920.65
大腸下部1.10.72
膀胱壁0.730.65
睾丸0.0490.057
筋肉0.080.11
骨髄0.140.13
卵巣0.52※測定せず
(※:DuPont社データ)

臨床成績

1.
心筋血流シンチグラフィ
各種心疾患患者464例を対象とした臨床試験の結果、99mTc-MIBIの投与を受けた604件中562件(93.0%)が有用と評価された7)
2.
副甲状腺シンチグラフィ
超音波検査での局在診断が困難な原発性副甲状腺機能亢進症患者89名を対象とした臨床試験では、ダブルフェーズ法による副甲状腺シンチグラフィの画像読影結果と手術結果が一致した被験者の割合は、370MBq群79.3%(23/29)、600MBq群65.5%(19/29)、740MBq群82.8%(24/29)、全体75.9%(66/87)であり、いずれの用量においても同程度の良好な感度で病変が検出された。

臨床成績の表

1.心筋血流シンチグラフィ

疾患名有用/投与件数有用率
急性心筋梗塞80/8495.2%
陳旧性心筋梗塞212/22096.4%
安静時狭心症10/1471.4%
労作性狭心症135/14891.2%
異型狭心症14/14100.0%
心臓弁膜症4/4100.0%
心筋症69/7690.8%
先天性心疾患9/1090.0%
その他29/3485.3%
合計562/60493.0%

有効成分に関する理化学的知見

1.
テトラキス(2-メトキシイソブチルイソニトリル)銅(I)四フッ化ホウ酸
分子式
C24H44BCuF4N4O4
分子量
602.97
化学構造式
raster
2.
99mTcの核物理学的特性
1)
物理的半減期
6.015時間
2)
主なγ線エネルギー
141keV(89.1%)
3)
減衰表
(下表参照)

減衰表

経過時間(時間)残存放射能(%)経過時間(時間)残存放射能(%)経過時間(時間)残存放射能(%)
−3141.3935.4218.9
−2125.91031.6227.9
−1112.21128.2237.1
01001225.1246.3
189.11322.4255.6
279.41419.9265.0
370.81517.8274.5
463.11615.8284.0
556.21714.1293.5
650.11812.6303.2
744.61911.2
839.82010.0

取扱い上の注意

1.
本品の調製は無菌的に行い、また適当な鉛容器で遮して行うこと。
2.
本品の調製の際、バイアル内に空気を入れないこと、またバイアル内を陽圧にしないこと。

包装

2バイアル
10バイアル

主要文献及び文献請求先

主要文献

1)
Ruda JM, et al : Otolaryngol Head Neck Surg 2005 ; 132 : 359−372
2)
Meerdink DJ, et al : J Nucl Med 1989 ; 30 : 1500−1506
3)
Maublant JC, et al : J Nucl Med 1988 ; 29 : 48−54
4)
Mousa SA, et al : Am Heart J 1990 ; 119 : 842−847
5)
Mousa SA, et al : J Nucl Med 1987 ; 28 : 619−620
6)
Okada RD, et al : Circulation 1988 ; 77 : 491−498
7)
久保敦司,ほか:核医学 1991 ; 28 : 1133−1142
8)
鳥塚莞爾,ほか:核医学 1991 ; 28 : 1447−1462

文献請求先

富士フイルムRIファーマ株式会社 製品情報センター
電話番号 0120-50-2620
**〒104-0031 東京都中央区京橋2-14-1 兼松ビル

製造販売業者等の氏名又は名称及び住所

製造販売元
富士フイルムRIファーマ株式会社
**〒104-0031 東京都中央区京橋2-14-1 兼松ビル
輸入先
Lantheus Medical Imaging, Inc. (米国)