放射性ヨウ化人血清アルブミン注射液


作成又は改訂年月

**2011年1月改訂(第7版)
*2010年1月改訂

日本標準商品分類番号

874300

日本標準商品分類番号等

再評価結果公表年月(最新)
1982年1月

薬効分類名

放射性医薬品

承認等

販売名
放射性ヨウ化人血清アルブミン注射液

販売名コード

4300424A1021

承認・許可番号

承認番号
16000AMZ01107
商標名
Iodinated Human Serum Albumin−131I Injection

薬価基準収載年月

1985年7月

販売開始年月

1969年5月

貯法・使用期限等

貯法
2〜8℃保存
放射線を安全に遮できる貯蔵設備(貯蔵箱)に保存
有効期間
検定日から3週間
基準名
日本薬局方
ヨウ化人血清アルブミン(131I)注射液

規制区分

生物由来製品
*処方箋医薬品注)
注)注意−医師等の処方箋により使用すること。

組成

1バイアル(容量0.5mL)中ヨウ化人血清アルブミン(131I):18.5MBq(検定日時)
添加物
リン酸一カリウム 2mg、水酸化ナトリウム 適量
本剤の成分である「ヨウ化人血清アルブミン(131I)(生物由来製品指定成分名)」には人血清アルブミン(採取国:日本、献血)が使用されている。

性状

外観
無色〜淡黄色澄明な液体
pH
7.0〜8.5
浸透圧比
約0.3(生理食塩液に対する比)
本剤は、貴重な血液を原料として製剤化されたものです。問診、感染症関連の検査等の安全対策を講じていますが、血液を原料としていることに由来する感染症の伝播等の危険性を完全に排除することはできないことから、疾病の診断上の必要性を十分に検討の上、必要最小限の使用にとどめるようお願いします。

効能又は効果/用法及び用量

1.
循環血漿量の測定
2.
循環血液量の測定
3.
血液循環時間の測定
4.
心拍出量の測定

用法及び用量

1.
循環血漿量の測定
本品0.185〜0.74MBqを静注し、10〜15分後採血し血漿中の放射能を計測する。注射全放射能と10〜15分後血漿中放射能から希釈法の原理に従って次式により循環血漿量を算出する。
○循環血漿量(mL)
=(注射液を希釈したもの1mLあたりの計数値/注射後血漿1mLあたりの計数値)×希釈倍数×注射量(mL)
2.
循環血液量の測定
循環血漿量を求めたのち、ヘマトクリット値(Ht)から次式により算出する。
○循環血液量(mL)
={循環血漿量/(100−Ht(%))}×100
3.
血液循環時間の測定
本品0.185〜1.85MBqを可及的速やかに注射し、ガンマカメラ又は指向性シンチレーション検出器を測定しようとする部位にあて、放射能の出現までに要する時間を測定する。
4.
心拍出量の測定
本品0.185〜1.85MBq静注後、ガンマカメラ又は指向性シンチレーシヨン検出器を心臓部にあて、放射能を連続記録する。注射5分後に採血し、体外計数値を較正する。得られた希釈曲線をもとにして算出する。
○心拍出量(mL/分)
=(注入した総計数値)×60/{(血液中の平均計数値)×(第一次循環に要する時間(秒))}

使用上の注意

重要な基本的注意

1.
血液循環時間の測定又は心拍出量の測定における本品の使用は、本品より被曝の少ない薬剤が入手し得ない場合に限る。
2.
診断上の有益性が被曝による不利益を上回ると判断される場合にのみ投与することとし、投与量は最小限度にとどめること。

高齢者への投与

一般に高齢者では生理機能が低下しているので、患者の状態を十分に観察しながら慎重に投与すること。

妊婦、産婦、授乳婦等への投与

妊婦又は妊娠している可能性のある婦人及び授乳中の婦人には、原則として投与しないことが望ましいが、診断上の有益性が被曝による不利益を上回ると判断される場合にのみ投与すること。

小児等への投与

小児等に対する安全性は確立していない(現在までのところ、十分な臨床試験成績が得られていない)。

適用上の注意

前処置
本品を投与することにあたっては放射性ヨウ素が甲状腺に摂取されることを防止するため、投与前日から試験後も数日無機ヨウ素1日20mg以上を投与し、甲状腺ヨウ素摂取能を抑制しておく必要がある。

その他の注意

(社)日本アイソトープ協会医学・薬学部会放射性医薬品安全性専門委員会の「放射性医薬品副作用事例調査報告」において、まれに血管迷走神経反応、発熱、アレルギー反応などがあらわれることがあると報告されている。

薬物動態

本品は静注した場合、その放射能を血液たん白に転荷することはなく、体内では血漿成分と同じ挙動を示す。静注後10分以内に循環血液と完全に混合し、1時間後にその90%は血漿中に存在し、血液及びリンパ組織内に7〜13時間とどまる。その後ヨウ化人血清アルブミン(131I)は分解されて131Iは主として尿中に排泄され、その量は1日に5〜15%であり、131Iの約5%が甲状腺に摂取されるが、遊離された131Iが更に体内でヨウ化人血清アルブミン(131I)に合成されることはない1)

臨床成績

ヨウ化人血清アルブミン(131I)による循環血漿量、循環血液量、血液循環時間、心拍出量の測定に関しては、次のような臨床試験が報告されている。

臨床成績の表

1.

循環血漿量、循環血液量、心拍出量の測定

疾患名症例数
僧帽弁狭窄症20
僧帽弁閉鎖不全症15
僧帽弁狭窄閉鎖不全症10
大動脈弁閉鎖不全症5
心房中隔欠損症50
心室中隔欠損症50
Fallot四徴症13
肺動脈狭窄症6
単純性甲状腺腫73
甲状腺機能亢進症80
甲状腺機能低下症8

2.

血液循環時間の測定

疾患名症例数
高血圧症15
僧帽弁狭窄症9
僧帽弁逆流症13
左室不全症12

吸収線量
吸収線量は次のとおりである
2)

臓器吸収線量(μGy/185kBq)
全身440
血液870
生殖腺440

有効成分に関する理化学的知見

1.
ヨウ化人血清アルブミン(131I)
分子量
約69,000
2.
131Iの核物理学的特性
1)
物理的半減期
8.02070日
2)
主なγ線エネルギー
365keV(81.7%)
3)
主なβ線エネルギー
606keV(89.5%)
4)
β線組織内飛程
2mm
5)
減衰表
(下表参照)

減衰表

経過日数(日)残存放射能(%)経過日数(日)残存放射能(%)経過日数(日)残存放射能(%)
−3129.6850.11919.4
−2118.9945.92017.8
−1109.01042.12116.3
01001138.72214.9
191.71235.52313.7
284.11332.52412.6
377.21429.82511.5
470.81527.42610.6
564.91625.1279.7
659.51723.0288.9
754.61821.1298.2

包装

18.5MBq/0.5mL/バイアル

主要文献及び文献請求先

主要文献

1)
日本公定書協会監修:第十六改正日本薬局方解説書,廣川書店,東京 2011:C5036-5037
2)
飯尾正宏監修:核医学診断マニュアルインビボ編,テクノ,東京 1978:V-361

文献請求先

富士フイルムRIファーマ株式会社 製品情報センター
電話番号 0120-50-2620
**〒104-0031 東京都中央区京橋2-14-1 兼松ビル

製造販売業者等の氏名又は名称及び住所

製造販売元
富士フイルムRIファーマ株式会社
**〒104-0031 東京都中央区京橋2-14-1 兼松ビル